■画素数
画像をデジタルデータで表すためには、画像を細かく分割して、その分割したものを1つの色で表示する必要があります。
このときの分割した領域(面積)を「画素」というのです。
この分割を多くすればするほど元の画像に近くなりますし、逆に分割を少なくすればモザイクのようになってしまいます。
つまり、画素数が多ければ細かく微細な色の変化も表現できるようになるわけです。
デジタルカメラの画素数は、CCDの表面を細かく分割した数によって表されます。
つまり、CCDの表面を500万に分割したものが「500万画素のデジタルカメラ」になるわけです。
・画素数が増えると画質はよくなるの?
CCDが、光をデジタルデータに変えるしくみは1種類だけではありません。
デジタルカメラで使われる代表的なCCDだけでも、「フレームトランスファー方式(FT-CCD)」「インタートランスファー方式(IT-CCD)」「フレームインターライン・トランスファー方式(FIT-CCD)」の3種類があります。それぞれのしくみや特徴を説明するだけで、かなりのボリュームがありますので、これらの細かい違いについては省きます。
現在、デジタルカメラで使われるCCDは、IT-CCD方式が主流になっています。
特に、コンパクトサイズのデジタルカメラに限っていえば、ほとんどが IT-CCD方式を採用しているといってもいいでしょう。しかし、IT-CCD方式のCCDこそが、画素数が多くなることと画質が良くなることが背反する原因となっているのです。
・細かさをとるか、色の表現力をとるか
写真を印刷するには多くのデータがあった方が良いので画素数が多い方が良いのですが、一般的には写真プリントのサービス版で200〜300万画素、一回り大きなポストカード程度でも400万画素あれば充分だといえます。したがって、400万画素以上のCCDを使っているデジタルカメラを購入する場合には、色の再現力がどれくらい落ちてしまっているかを撮影した画像を自分で見て、確認してからにするといいでしょう。
■ズーム
主流のコンパクトデジカメは3〜4倍前後のズーム倍率なのに対し、このジャンルの製品は7〜20倍もの高いズーム倍率を誇るのが特徴。
ワイドに撮りたい室内や風景撮影から、遠くにいる子どもや動物をアップで撮る用途まで、1台でこなせるのが魅力です。これまで高倍率ズームデジカメといえば、一眼レフカメラのようにレンズが大きく出っ張ったデザインがほとんどで、ふだんから気軽に持ち運べるものではありませんでした。
また、メカに明るくない女性を中心に「難しそう」と敬遠される要因となっていました。しかし、レンズユニットの工夫により、本体を一般的なコンパクトモデル並みに薄型・軽量化したモデルが現れ、選択肢の幅が広がりました。
■高感度
高感度の基準はISO(イソまたはアイエスオーと呼ばれます)感度と呼ばれ、本来銀塩フイルムの明るさを感じる力を表した国際規格のことです。
むかしはASA(アーサー)と言っていたものが国際規格となったためにISOと呼ばれています。
ISO感度とは、簡単に言えばデジタルカメラが感じ取る事が出来る光の量の大小を表す数値です。
この数値が大きいほど、暗い所でも明るい写真が撮れます。
通常はシャッター速度を早くすると、写真のブレが起こりにくくなりますが、写真全体の光の量が足りなくなる為に、全体的に暗い写真になってしまいます。
最近流行りの「手ぶれ補正機能」を搭載していない機種でも、ISO感度の数値を上げて撮影する事で、手ぶれを起こりにくくする事が出来ます。 また少し視点を変えて言えば、ISO感度が高く出来るデジカメだと、動きの速い被写体を撮影する時も、被写体がぶれずにシャープな美しい写真が撮れることになります。
まとめると、ISO感度の数値を高くできるデジタルカメラだと
1. 少々暗い所でもフラッシュ無しでOK
2. 手ぶれを起こりにくくすることが出来る
3. 動きの速い被写体も美しく撮れる
ということです。
・ISO感度を高く設定する時の注意点
注意しなければいけない事が一つあります。ISO感度を高く設定して撮影すると、写真にノイズが入りやすくなります。
ISO感度を上げると、カメラが感じ取る光の量が増えるのですが、このことは同時に「本来は必要の無い余計な光まで感じ取ってしまう」という副作用を生んでしまうのです。
最近のデジカメは技術革新によって、この「ノイズが入りやすい」という欠点も徐々に解消されてきています。
それにもしノイズが多いようなら、ISO感度の数値を下げて撮影すればよいだけの事です。